25/5/14【サークレイス】本決算発表直後のS高は期待のあらわれ!見事に経常黒転した前期につづき、今期は70%増益に
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スピーカー
代表取締役会長 兼 社長 佐藤 スコット 氏 取締役CFO 古川 光瑛 氏
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提供
サークレイス株式会社
今回のセミナーでお伝えしたいこと

古川 光瑛 氏(以下、古川):本日はサークレイス株式会社の会社概要及び事業モデル、2025年3月期の通期決算についてご説明します。前半のパートは、既に三井さんと佐藤スコットが一部触れているため、抜粋してお伝えします。
会社概要

サークレイスグループはサークレイス株式会社に加え、海外事業及びオフショア開発を担うベトナムの合併会社Circlace HTとServiceNow事業を展開しているアオラナウ株式会社の2社を連結子会社として保持しています。
そして、2024年10月に設立されたシンセシー株式会社(コンサルティング会社)と、後ほどご説明するarcbricks株式会社の計5社でグループを構成しています。
サークレイスグループおよび出資先の全体像

当グループは先ほど申し上げた4社のシナジー創出を通して、お客様のIT経営課題に対して全方位から最適なソリューションを提供しています。
当社事業の全体像

サークレイス単体におけるコンサルティングサービスとSaaS
サービスのAGAVE及び連結子会社のアオラナウという3本柱で2025年3月期は事業を運営してきました。
これまではシステム開発という文脈でお客様と話をしたり、業務改革(国内に限る)を行ってまいりましたが、前期及び今期からはグローバルで活用されている世界最先端のテクノロジーを活用して、国内外問わずお客様の経営改革の実現に貢献していきます。
エグゼクティブサマリー

2025年3月期通期の決算についてです。
当社として強調してお伝えしたい事項をエグゼクティブサマリーとして4点にまとめています。収益の源泉となる対応可能テクノロジーの拡大(スライド左上)についてご説明します。当社はこれまでSalesforce、Anaplan、アオラナウを通したServiceNow、AWS領域でのサービスを展開してきましたが、最新のITテクノロジートレンドに沿って積極的に事業を拡大しています。2025年3月期第3四半期からはMicrosoft領域、2026年3月期第1四半期からはDatabricks領域でのサービス提供を開始しています。
連結ベースの売上高(スライド右上)については、前年から31.1%と大きな成長を遂げ、38億400万円で着地しています。これは上場以来、過去最高の結果となりました。
連結ベースの営業利益(スライド左下)については、2024年3月期は赤字でしたが、2025年3月期は2億300万円となり、連結子会社及び出資先への成長投資を継続しつつ、計画を上回る黒字に転換し着地しました。
サークレイス単体の営業利益(スライド右下)については、前年から大きく増益して3億3,100万円で着地し、収益性が大きく改善しています。
2025年3月期通期 連結決算ハイライト(累計期間)

ハイライトについてです。既にご説明している部分は割愛させていただきますが、親会社株主に帰属する当期純利益は1億8,400万円と計画以上の数字で着地しています。社員数は連結で356名となり、前年期末の数字と比べてプラス60名(新卒20名を含む)と成長に向けて組織の体制拡充を進めています。
損益計算書サマリー(累計期間)

損益計算書のサマリーについてです。
期初に報告した計画値と比較するために、表の真ん中に計画値を載せています。売上高は計画値よりプラス4.2%、営業利益はプラス11.9%、当期純利益は前期の赤字から黒字に転換した上、期初の計画値よりもプラス20.3%という結果で、売上高/営業利益/当期純利益全ての項目において計画以上の数字を達成しています。
これはグループの一人ひとりが目の前の仕事をしっかりとやりきり、お客様に付加価値をお届けできたからこその結果だと考えています。
連結業績推移

連結ベースでの業績推移についてです。
営業利益は前期がマイナスでしたが、通期でプラス5.4%と黒字に転換しています。直近の第4四半期(スライド右グラフの右端)は、売上高が11億200万円、営業利益率は13.7%と四半期を経るごとに着実に成長しており、連結後過去最高の水準を記録しています。成長投資を継続しながら売上の増収及び収益性の改善の双方を実現してきました。
収益性(連結)

収益性についてです。
連結の営業利益は2025年3月期第2四半期から黒字転換し、第4四半期は1億5,100万円の黒字を達成しています。アオラナウ事業への投資を継続しながら、第2四半期以降も黒字を実現し、四半期ごとに着実に改善を進めています。
スライド右側にて、販管費の内訳及び比率を記載しています。
販管費は、グループ内の管理業務の一元化及び標準化を進めることに加え、購買活動における費用対効果の確認を徹底して進めることで、生産性の向上と販管比率の減少・改善を実現してきました。こちらも収益に大きく貢献しています。
サークレイス単体 業績推移

サークレイス単体の業績推移についてです。
サークレイス株式会社単体における通期の売上高は32億5,400万円となり、前年費13.9%の増収で過去最高の数字となりました。第4四半期における営業利益は1億100万円となり、前年同期比4,200万円の増益で、こちらは全ての四半期で黒字を維持しており、安定して成長を続けています。第4四半期における営業利益率は11.5%となり、10%を超える利益率を3四半期連続で維持しています。
コンサルティングサービス

サークレイス株式会社単体におけるコンサルティングサービスの業績についてです。
コンサルティングサービスにおける通期売上高は、前年からプラス14%となり、継続的に成長を続けています。第4四半期における売上高は8億3,500万円となり、こちらも過去最高の数字となっています。コンサルタント及びエンジニアの稼働率のモニタリングを毎週実施しており、このサイクルが定着していることが生産性及び利益率の向上に寄与しています。コンサルタントの人員は前年から49名増の249名となっています。2020年の8月から新たに大阪オフィスを開設しており、関西圏の新規のお客様及び案件の獲得を進めています。
SaaSサービス

SaaSサービスであるAGAVEについてです。
AGAVEの通期売上高は1億5,100万円となり、前年からプラス35.5%と大きく成長しています。四半期ベースの売上高は、4,300万円となり、四半期ベースでも安定して成長を継続しています。AGAVEの契約ユーザーID数は1万1,000人を超えるところまで拡大しており、海外人事労務サービス及び海外給与計算サービスの両軸で順調に成長しています。
アオラナウ(連結子会社)

ServiceNow事業を取り扱う連結子会社のアオラナウについてです。
アオラナウの2025年3月期売上高は5億6,100万円となり、前年からプラス619%の増収と非常に大きな成長を遂げています。営業利益は四半期を経るごとに改善を進めており、直近の第4四半期では4,100万円と黒字転換を達成しています。社員数は期末時点で32名となり、前年同時期から25名の増員となっています。
社員1人当たり売上高

社員1人当たり売上高の推移についてです。
2025年3月期まで、オペレーション改善における稼働率の向上に加え、社内でのDX推進、ITテクノロジーの活用による生産性の向上に取り組んだことにより、1人当たりの売上高が年々増加しています。2025年3月期においては1,110万円という結果となり、着実に伸長しています。将来的には1,700万円を超える生産性となるよう、業務改善及びサービスの拡充を進めていきます。
連結貸借対照表サマリー

連結の貸借対照表のサマリーについてです。
当社は自己資本比率54.5%と高い水準を保持しており、財務健全性に問題はありません。
トピック

PRのトピックについてです。
サークレイスとパソナ様の間で、AIエージェントを活用した企業の生産性向上を支援するBPOサービス「AIO」を開始したというニュースです。本サービスはBPOによるオフィス業務にAIエージェントの機能を加えることで、初期投資を抑えながらDXを推進し、生産性と付加価値の向上を実現します。
続いて、Microsoft AI ハッカソンへの参画についてです。
当社は日本マイクロソフト・川崎重工業・神戸市が連携・開設しているMicrosoft AI Co-Innovation Lab Kobe」のハッカソンイベントに参画しています。本ハッカソンを通して、産学連携におけるAI技術活用及び新しいソリューションの開発を推進し、DXの加速に貢献します。
続いて、「arcbricks株式会社」についてです。
当社が出資予定先としている新会社arcbricks株式会社が亀田総合病院にDatabricksのデータ・インテリジェンス・プラットフォームを導入支援を開始しています。本プロジェクトを通じて、医療費高騰や人材不足など医療業界の構造的な課題に対し、AI及び機械学習機能を活用して、持続的な医療経営の実現に貢献していきます。
AGAVEについてです。
新しいお客様として、カルビー株式会社及び日本軽金属株式会社にてAGAVEの海外給与計算を採用いただきました。
2026年3月期 業績予想

2026年3月期の業績予想についてです。
当社はSalesforce/ServiceNowの両事業の拡大及びグループ内連携によるシナジーの創出を通して、売上高は前年比プラス20.9%の46億円を計画しています。営業利益は前年比プラス71.9%となる3億5,000万円を見込んでいます。中長期的な事業成長のための投資を継続しながら、営業利益率7.6%を目指して事業を推進していきます。
質疑応答
質問①:アオラナウが急成長していますが、その理由を教えてください。
佐藤 スコット 氏(以下、佐藤):アオラナウはServiceNowの伸びに直接比例する事業で、ServiceNowが非常に伸びているというのが実態です。ServiceNowはアメリカで10数年前から続いている企業で、2023年から日本法人を独立させました。そこからサービス自体も日本に対して強化され、期待が大きくなっています。当社の事業もうまく波に乗れたのだと思います。その流れに乗ることができ、事業を伸ばすことができました。
質問②:競合他社と比較すると、人員的にあまり余裕があるわけでない中で、競合他社よりもサービス関連のアオラナウが急成長できている理由を教えてください。
佐藤:アオラナウ社はServiceNow関連のみの事業であるため、研修の仕組みも非常に強化しています。ServiceNowには株主にもなっていただいているため、ServiceNowのアメリカのメンバーと日本のメンバーとの関係は非常に良く、彼らの最新技術や最新の動きを共有してもらうことができるため、それをベースに事業を進めていけています。これはあくまでも今の状況であり、大きなコンサル会社はたくさんあるため、そこに負けないようにアオラナウ社も体制を強化していくことが今年のチャレンジでもあります。
質問③:2026年3月期の連結決算を期待していましたが、想像以上にアオラナウに成長を依存している印象があります。アオラナウの持ち分47.6%分しかサークレイスの連結EPSに取り込めないため、2030年売上高100億、営業利益20億が目標だとしても、アオラナウの成長に依存すると、EPSの売上高に対する比率が同業他者と比較しても低くなり、PERが割高となることをどのようにお考えでしょうか。
佐藤:アオラナウ社にどれだけ依存するのかという点については、そこまで明確にはしていません。実は、今回の2026年3月期決算の数字は昨年作った中長期の数字そのままです。そこから変えていない理由が2つあります。1つ目は今期の予算を計画している時に、トランプ大統領の間税に関する発言が注目される時期であったため、それを試算してあえて数字を変えるのはどうかということで、中長期の数字が一番安全であるという考えのもと、中長期の数字をそのまま発表させていただいています。「アオラナウに頼る」「Salesforce事業が下がる」ということは全く考慮していない数字です。そのため、そこまで読み込んでいただかなくてよいかと思っています。
2つ目は、今のIT業界は日本の中でも追い風になっています。この市場環境をどのように当社が考えていくのかがポイントになります。去年の1年間でも、AIやAIエージェントの話をよくさせていただきましたが、それらはライセンスモデルから課金モデルに変わってきています。システムを使うと、それに対して課金されるような料金体系になってきています。
金融アナリスト 三井 智映子(以下、三井):買い切りではなく、サブスクリプションのような形になっているということですね。
佐藤:そういうことです。SalesforceやServiceNowもそのような方向で動いているため、それを考慮して当社の売上や利益を計算するのは、事業の状況を考えると今年は難しい部分があります。それら2つの理由により中長期の数字をそのまま使っています。
質問④:内需であるため、直接的に関税の影響はないのでしょうか。
佐藤:テクノロジーに対しては、関税は一切関係ないです。しかし、当社のお客様には製造業や物流関係の会社も多いため、お客様側が関税の影響を受けています。そのため、予算を削りたい等の理由で「今年は見送りたい」という話が出てくることがあります。関税が当社の事業にどのように影響するかは一番分かりにくい時期だと思います。予算を作った時期は特に不安定な時期であったため、中長期の数字を使っています。
質問⑤:利益率について
佐藤:基本的に10%以上の営業利益率を保つことを社内的な指標としています。2026年3月期はその数字に近づいていますが、まだそこまで届いていないので、引き続き10%を目指して努めます。
質問⑥:なぜシンセシー株式会社に出資した時点で適時開示をせず、今回の決算説明資料のタイミングから記載をしているのでしょうか。出資割合と現時点まででリードを獲得できているのか、またリードがあった場合は、要件定義以降の下受けという立場になるのかを教えてください。
佐藤:当グループでシンセシー社と一緒に仕事することになったのかについてお話しします。
当社はSalesforce事業を10数年間続けており、Salesforceジャパンとの関係を整えながら事業を作ってきました。お客様がSalesforceを使うと決まった後に、当社は参加することができます。アオラナウも同じように、ServiceNowの利用が決まったお客様に対して、当社がサービスを提供するという流れで1年間やってきました。
しかし、どのテクノロジーを使うのがベストなのか分からないお客様も非常に多いと思います。当グループはそういったお客様へのフォローがまだ弱く、その点を強化するためにシンセシー社に対し出資することにしました。これにより、上流からお客様との関係を整え、お客様にとってベストなテクノロジーを提案できる体制の構築を図ります。
質問⑦:arcbricks株式会社を社外に設立された背景について、デメリットも承知で進めた判断かと思いますが、勝ち筋を確信してのことなのか、まだチャレンジ色が強い段階なのかを教えてください。また、今後の収支状況を決算説明等で開示する予定はありますか。
佐藤:Databricks社はアメリカのシリコンバレーの会社(未上場)で、いつかは関係を作りたいと思っていた会社でした。なぜこのタイミングで新会社を設立したのかというと、Databricksの日本の社長とお話しして、この事業は非常に伸びそうだということで、arcbricks社を早めに設立することになりました。
なぜこの事業が重要かというと、SalesforceもServiceNowも別々にAIやAIエージェントの話をされています。そこに溜まったデータをどのように管理すればいいのか、どのようにガバナンスを効かせたらいいのか、誰がどのデータを見ていいのか、といった問題を解決する機能がDatabricksの強みです。また、それぞれに集まったデータを統合して、ガバナンスを効かせることも得意なツールです。そこからAIに繋げるという流れになるかと思っています。そのタイミングはもう少し先かなと思っていましたが、Databricksのメンバーと話しをする中で、思ったよりも早くその時期が来ているということで、2025年4月1日に新会社としてaracbricks社を立ち上げる決断をしました。
決算については、現時点では出資予定企業という位置付けであるために連結には入っておらず、数字を出せる状況ではありません。4月1日に設立したばかりで、売上や利益も大して出ていないため、現時点では決算を発表する予定はありません。
質問⑧:中期経営計画の策定は検討されてますか。
佐藤:中期経営計画の策定については検討していますが、2030年までに100億円の売上を目指しているという話を何度もしている通り、はじめのミッションとしてできるだけ早く達成したいという思いで全体的に進めています。それが当社にとっての中計であり、それ以外を見直すということは検討していません。
質問⑨:AGAVEはINPEX等の有名企業でも導入されているようですが、情報を集約するプラットフォームを提供・管理・継続することで収益を得ているのでしょうか。
佐藤:AGAVEは非常にユニークなツールです。日本企業には世界中に駐在員を送っている企業も多く、INPEX様もその一部だと思いますが、世界中に駐在員を送る中で、給料計算や経費精算等の細かい仕事があり、駐在員を管理するために駐在員を送るというパターンが非常に多かったです。コストも高く、それらを紙で管理していたのが今までの海外駐在管理機能でした。AGAVEを使うことで、それらを全て電子化し、日本の本社から世界中の駐在員を一括で管理することができるようになります。日本企業は駐在員を大事にしていて、世界中に送っている場合が多いため、上手く管理をしながら現地の法律や税金をしっかりと管理できるようなツールを使う企業が多いです。そのため、導入企業には、ご質問にあったINPEX様や今回のPRでも紹介をさせていただいたカルビー様、日本軽金属様のような大手有名企業の名前が上がりやすいです。
質問⑩:今後も全国に支店を増やしていくご予定はありますか。
佐藤:当社は東京本社に加え、福岡と大阪に事業所を開設しています。現時点では福岡と大阪でカバーできています。積極的に増やしていきたいと思っていますが、まだそこまでSalesforceが広がっている地域がないため、東京本社と福岡及び大阪でしっかりと事業を拡大していくことが目の前のミッションだと考えています。
質問⑪:サークレイスの出資予定先であるarcbricksが亀田総合病院の経営課題解決Databricksを導入とのことですが、Databricksについて詳しく教えてください。
佐藤:Databricksは構造データ/非構造データをうまく1箇所に集約し、AIを使用する際には非常に良いデータガバナンスツールです。なぜ亀田総合病院で始めたかというと、日本では困っている病院が多いため、このような医療施設をどのように助けることができるかが大きなポイントだと思っています。例えば、多くの病院では電子カルテが導入されていますが、より使いやすくてコストを押さえた価値のあるソリューションを提供できるのではないかと考えました。アメリカではDatabricksのようなものを使って、スムーズに処理している事例が多くあります。亀田総合病院からも最新技術を使って新しい仕組みをチャレンジしてみたいという要望があったため、電子カルテを含めて導入させてもらい、お医者さんが少しでも早くデータを見て判断できるような仕組み、または患者さんがデータを見ながら薬の認識ができるような仕組みを作っています。一つの病院で成功例ができれば、他の病院もそのような仕組みを使ったオペレーションが検討できるのではないかと試しているところです。おそらく、次の2〜3ヶ月で結果が出てくると思うので、何かしらの面白い発表が出るかと思います。期待していてください。
質問⑫:生成AIや自立型AIエージェントに関連して、今後の具体的な展開はありますか。また、AIについての取り組みを詳しく知りたいです。
佐藤:SalesforceでもServiceNowでも、AIまたはAIエージェントの事例があります。今後の大きな柱になるのではないかと考えているのが、パソナと組んだAIO(AI BPOの略:Artificial Intelligence Business Process Outsourcing)事業です。今まではBPOやコールセンターのアウトソーシングという言葉があったかと思いますが、パソナグループの中でもBPO事業は非常に大きな柱になっています。このような事業領域は、今後日本の労働人口が減っていくという問題に対して、AIエージェントを使うことでサポートすることができるのではないかと、現在チャレンジをしています(例:24時間対応のコールセンター)。既にデモも完成しており、非常に良い結果も出ているため、新しい事業のモデルが出てくるのではないかと思います。パソナグループと組んで、新しいBPOモデルをAIOと呼んで、今後強化していくところです。今年もAIO事業は広げていく予定で、こういったモデルはアメリカやヨーロッパではある程度伸びているため、必ずこのモデルは大きな柱になると思っています。そのため、日本でも広げていく体制に持っていきたいと思っています。
質問⑬:人材採用、人材投資、コスト高についてのお考えを伺いたいです。
佐藤:給料はどんどん上がっていると思います。それに対して私はポジティブなことだと思っています。日本は世界と比べても賃金が安いのが現状です。給料を上げて、その分もっと効率の良い仕事をする体制を取ることをどこも望んでいると思います。AIやAIエージェントを上手く使うことで、1人当たりの効率を上げて1.5人分の仕事をしてもらい、1.25人分の給料をあげるとなれば誰でも了承すると思うので、そういった考え方でAI等の新しいテクノロジーを使う体制を作ることが当社の大きい役割だと思っています。そういったことを検討しながら進めていくつもりです。
質問⑭:国内のビジネスとアメリカと両方を理解している点が好決算につながっていると思います。国内で伸び悩んでいる他企業と共に伸びていくために何かアドバイスをいただけますか。また、御社が来期に向けてアメリカから学ぶ点はありますか。
佐藤:日本は非常に良い立場にいると思います。特にテクノロジーにおいては、非常に良い環境だと思っています。例えば、アメリカがテクノロジーにおいて先んじていたとしても、日本企業がそれを導入するスピードはこれまでよりも早くなってきています。今までは5年ぐらい遅れているのが普通でしたが、今年であれば3ヶ月、遅くても半年後には日本企業も導入されているパターンが非常に増えています。そういった意味ではすごく大きなチャンスだと思っており、その分追いつける確率も非常に高まっています。実現させるためには、最新テクノロジーをうまく使うことが当社としては重要なポイントではないかと思います。日本は日本のテクノロジーを使わなければいけないという考えではグローバル環境では対抗できない状況だと思うので、上手く最新のものを使いながら、事業を変えていく考え方であれば、おそらく対抗できるのではないかと考えています。
質問⑮:ストップ高ですごい決算でしたが、今後の成長性について教えてください。
佐藤:株価は当社が決めるものではないので答えにくいですが、当社としては良い分野にいると思いますし、優れたメンバーと進めていますので、長期で株式を保有していただけたら必ず結果を出せる体制になっていると思っています。中長期でお付き合いいただければ幸いです。
社長のメッセージ
佐藤:2025年3月期は皆さんのサポートにより、結果を出すことができたと思っていますので、引き続きよろしくお願いします。海外市場は引き続き荒れていくと思いますし、テクノロジーの変化も早いと思っています。当社としては、それらの情報を一歩でも早くキャッチして、お客様に提供していきたいと思っています。引き続き、よろしくお願いします。