24/9/7【グローバル・リンク・マネジメント】今12月期も好調!4割増収・2割営業増益に向けて 第3・第4Qに物件引渡が大きく進む
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スピーカー
代表取締役社長 金 大仲(キム テジュン) 氏
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提供
グローバル・リンク・マネジメント
AGENDA
金大仲氏(以下、金)本日は当社の第2四半期の決算発表を含め、4つのテーマでお話しします。1点目が会社概要、2点目がGLM VISION 2030/2022年に出した中期経営計画の進捗/新たな中期経営計画の方向性、3点目が今期の見通し、最後が株主還元についてです。
会社概要
当社の会社概要についてです。
株式会社グローバル・リンク・マネジメント、私が代表の金 大仲(キム テジュン)で、創業社長です。会社は渋谷のマークシティにあり、従業員数は現在130名程です。創業から今期で20期目を迎え、2017年にマザーズに上場、2018年に東証一部に市場を変更、2022年にプライム市場を選択しました。2024年8月にJPX日経中小型株指数構成銘柄に選定されました。
本日のポイント
本日のポイントは3点です。
1点目は、当社は投資用ESG型レジデンスの開発実績がトップクラスであることです。環境配慮型レジデンスの開発供給が日本で1番多い会社です。
2点目は、プライム市場上場維持基準の達成に向けて、中期経営計画では株価目線を4,000円とし、2024年に達成を予定していることです。この計画を達成することで、株価を上げていくコンセンサスを取っていきたいと考えています。
3点目は、新規事業である非レジデンス領域とDX領域の拡大を見据えた、新たな中期経営計画を2024年11月に開示したいと思っています。
企業理念
企業理念である、Mission、Vision、Valueです。
Missionは「不動産を通じて豊かな社会を実現する」
Visionは「不動産業界のリーディングカンパニー」
Valueは「No.1」「挑戦」「共創」の3つがあります。
「No.1」とは、社員の誇りNo.1/顧客の感動No.1/事業の規模No.1を目指したいと思っています。
「挑戦」とは、スピード経営への挑戦/変革への挑戦/ワンストップ事業拡大への挑戦です。
「共創」とは、環境・社会・当社の「三方よし」につながるビジネスの共創を掲げています。
沿革
当社は2024年で20年目を迎えています。今期は、売上高が600億円、経常利益が50億円という計画を立てています。創業から売上高は約60倍、経常利益は約500倍と非常に大きく成長しています。
主力ブランド ー ARTESSIMO(アルテシモ)
主力ブランドとして展開しているレジデンス、アルテシモシリーズには、3つの特徴があります。
1つ目が、環境配慮型認証を取得したレジデンスであることです。
2つ目が、物件が東京の3チカエリアにあることです。3チカとは、3つの「チカ」からなっており、1つ目が「駅からチカい(近い)」、2つ目が「都心からチカい(近い)」、3つ目が「高いチカ(地価)」です。駅から近いというのは、約10分圏内。都心から近いというのは、山手線から30分圏内。高い地価というのは、今後の開発も含めて、人口が増えていくエリア。これら3つのチカで3チカエリアを開発をしています。
3つ目の特徴は、コンパクトマンションが中心であることです。コンパクトマンションとは、約20〜50㎡までの広さのマンションで、一人暮らしから二人暮らし、そしてお子様が一人の世帯がターゲットとなっています。
GLM開発実績 ー 分布図
アルテシモシリーズは高い入居率を維持しており、99%を超える入居率を実現しています。東京を中心に開発を拡大しており、現在は東京都にアルテシモシリーズを218棟開発しています。特に湾岸部を中心に展開しており、山手線から約30分圏内に当社のコンパクトマンションの開発を行っています。
業界トップクラスの供給戸数
2023年の供給実績は927戸です。これは、不動産経済研究所が出している2023年の首都圏年間総供給戸数4,796戸に対し、20%弱に相当します。この20%弱の供給の中で、当社の環境配慮型の物件は6割近くを占めており、当社は環境認証を取得したレジデンスを日本で1番供給しています。
なぜ東京圏なのか
なぜ東京圏に展開しているのかについてです。
スライドにて、0から上に上がっているのが人口が増えている都道府県で、0から下に下がっているのが人口が減っている都道府県です。グラフは3年間の推移で、主に東京圏(東京/神奈川/千葉/埼玉)に人口が多く転入していることが分かるデータです。当社は主に東京圏(東京/神奈川/千葉/埼玉)を中心に、単身向けのコンパクトマンションを開発しています。
GLM VISION 2030 長期構想・方針
当社の長期方針であるGLM VISION 2030についてです。
「不動産×環境×DXによりサステナブルな不動産開発・運用No.1」を目指していきたいと考えています。また、2022年に中期経営計画を出しており、今期(2024年12月期)が最終年です。2024年11月に次の中期経営計画(2025年〜2027年)を出すため、その方向性についてもお話しします。
2030年の事業ポートフォリオ
スライドは2030年の事業ポートフォリオのイメージです。
「レジデンス」が当社のアルテシモシリーズ、「非レジデンス」は後ほど説明しますが、当社の新たな商材です。そして、それに対する「PM」と「新規事業・AM手数料・DX」が重なって、加速していくというポートフォリオになります。
2022年中期経営計画−2024年計画
スライドは、2022年に開示した中期経営計画の着地の数字です。
売上高が600億円、経常利益が50億円、環境対応比率は自社開発物件が100%、当社取り扱い物件が50%というKGIを立てています。経常利益に関しては、CAGR約50%と非常に高く、2021年の14億円から2022年は22億円、2023年の42億円は第3四半期に上方修正してこの数字となっています。2024年は50億円としていますが、着地見込みの精度が高まった段階で業績予想の修正が必要となった場合は速やかに開示いたします。
2022年中期経営計画-5つの成長戦略
2022年中期経営計画のポイント5点についてです。
1点目が「開発物件の高付加価値化」
2点目が「開発速度の向上・効率化」
3点目が「販売効率・高付加価値化」
4点目が「事業領域の拡大」
5点目が「事業エリアの拡大」です。
ESG型不動産の特徴とメリット
1点目の「開発物件の高付加価値化」は、当社はESG型不動産(環境配慮型のコンパクトマンション)を日本で1番多く開発・供給しています。2022年3月にアメリカ証券取引委員会から、上場企業が所有/投資/入居する不動産に関しては、どれくらいのCO2を排出しているのかを入居/所有するビルごとに、改善計画を開示するよう提言されました。
これはアメリカだけではなく、ヨーロッパでも同時に提言されました。まだ日本ではあまり浸透していませんが、当時マッキンゼー・アンド・カンパニーは、今後は世界中の不動産でグレート・リプライシング(価値の再選別)が起きると提唱していました。
グレート・リプラシングとは、不動産が収益性だけではなく、環境性によって価値を再選別する規制です。環境ESG不動産として対応している物件に関しては、将来的な資産価値が継続するため、価格は上がり続けます。対応してない不動産に関しては、今の時点で収益がとれていても将来的にはリセールができなくなるため、価格は下がり、不動産における価値の再選別が起きていくというレポーティングでした。
開発物件の高付加価値化
スライドは、環境認証を取得、または環境認証のハードルを国内外でいち早くクリアして運用している不動産に関するデータです。日本では、オフィスや住宅に対する賃料および売買の取引価格が上がっています。海外では取引金額に関して、ESG対応かどうかで賃料と取引価格の差が大きく出ているというデータが集まっています。
「環境配慮型建築」物件の資産価値向上
当社にはグローバル都市不動産研究所というシンクタンクがあり、投資家の方々に対して、ESG不動産に関するアンケートを毎年行っています。アンケートは今期で4回目となり、国内の個人投資家にもESG不動産に関する認識が高まっているという結果が出ています。
1点目は、約85%の方が不動産のESG投資を意識すると回答しています。
2点目は、ESG対応をしている不動産の購入額について、どのくらいの増額であれば許容しますかという問いに対し、約65%の方が3〜4%の価格上昇は許容できると回答しています。
環境配慮型建築「ZEH・BELSの取り組み」
当社の環境配慮型建築は、いわゆるZEHやBELSが住宅系の認証となっています。当社は2022年にZEHデベロッパーという承認を受け、当社が開発する物件の全てが環境認証を取得する構造を作っています。具体的にはどういうものかというと、断熱剤を入れて魔法瓶のような形で建物自体を強化し、設備に関してもエコ関係の設備を入れることで、一次消費エネルギーをカットします。一次消費エネルギーとは、年間で使うと想定されるエネルギー(電気やガスなど)を数値化したもので、当社が開発している物件に関しては、電気代コストを20%以上減らすことができる仕様になっています。
2023年5月に竣工した環境配慮型建築 紹介動画
こちらが環境配慮型建築の紹介動画です。
環境認証は建てる前に申請して取得するため、2023年5月に竣工した物件が第1号案件となります。2022年から自社開発の物件に関しては、100%環境認証を取得するように変更しています。
開発速度の向上・効率化-オフバランス開発「たくさん開発」
開発速度の向上と効率化についてです。
オフバランス開発という短期間でたくさんの開発をするという手法をとっています。オフバランス開発は当社のバランスシートではなく、パートナー(主にゼネコン)のバランスシートを使って開発することで、短期間で当社のESGコンパクトマンションをたくさん作っています。
販売効率・高付加価値化-1棟バルク販売「まとめて販売」
出来上がったコンパクトマンションに効率的に付加価値をつけて販売しています。従来は、1部屋ずつ個人投資家に売却することがメインでした。中期経営計画(2022年)からの販売手法は、完成する前に投資家に1棟あるいは複数棟をまとめて販売するバルク販売という販売手法を推進しました。当社が建てたマンションをまとめることによって、高付加価値化を図ることができます。新築マンションは首都圏で5,000室程しか供給されていません。それに対して、転入超過数は1都3県で年間12万人が流入しているため、圧倒的な需要が生まれています。首都圏で機関投資家が運用したい数百〜数千億単位のコンパクトマンションを集めるのは非常に大変です。当社がバルクで販売することによって、機関投資家に対する高付加価値化が図れるようになっています。
販売実績についてです。
2022年からバルク販売をすることになり、24物件(約800室)、22物件(約900室)、14物件(約550室)、3物件(約130室)をまとめて機関投資家に売却しています。
ビルディング事業
非レジデンス領域の取り組みについてです。
当社はコンパクトマンションを中心に企画から開発・販売をしていますが、ノウハウを生かして2023年からはそれ以外の商材にも着手しています。
1点目がオフィスビルの再生です。再生事業として、都心にあるビルを当社が購入し、リノベーションをかけることによって賃料のバリューアップを図ります。そして、もう一度市場で売却をするという事業を立ち上げています。2024年9月の段階で、7棟仕入れが完了しています。約半年から1年かけて、外壁から水回り等の設備をリノベーションして、バリューアップします。築年数の古いオフィスビルで、相場よりも3〜4割安く賃料がつけられているビルがターゲットとなります。そういったビルを購入してリノベーションすることによって、適正賃料まで引き上げて、再度市場で売却するという事業になっています。新築レジデンスの開発ビジネスよりも短い期間で収益化することが可能な事業になっています。
用地仕入事業
2点目の新たな事業が用地仕入事業です。
複数の隣接している土地をまとめることで、土地のバリューアップを図るという事業です。東京では誰も住んでいない空き地や空きビルがたくさん存在します。そういったビルや土地を複数まとめて当社が企画することで、土地のバリューアップを図るという事業になっています。
東京中心から1都3県「東京圏」へ拡大
これまで東京を中心に展開していたエリアを1都3県まで広げて、コンパクトマンションを開発していくという事業になっています。
DX事業及びAtPeak社の概要
5つの戦略のような不動産のカテゴリーとは別に、当社では長期構想に不動産×環境×DXを掲げているため、2024年よりDX事業を立ち上げており、2024年8月に藤田氏が副社長に就任しました。
DXは2つに分かれており、一つ目はAIやITを使った受託開発事業です。AIやITを使って新しいものを開発していくという提案型の事業になっています。もう一つは、AIを使ったIoTのプロダクト開発・販売です。詳しくは、次期中期経営計画にて説明します。
AtPeak社におけるAIプロダクト例 不動産開発用ツール
AtPeak社という新たな会社の中で、当社は不動産のデータを活用したシステムを開発しています。不動産の価格/売買データ/地形/プランニング/販売/環境汚染等、全てシミュレートできるようなシステムも開発しています。
新たな中期経営計画について
新たな中期経営計画を2024年11月に、次の第3四半期決算と共に開示したいと思っています。不動産領域のビジネスの拡大とDX領域の事業の拡大に関して簡単に言いますと、不動産事業に関して、当社は東京圏において日本で1番環境配慮型レジデンスを供給することができていますが、今後はレジデンスだけではなく、オフィス/ホテル/物流等、商材を増やしていきます。
土地の企画に関しては、地権者の権利をまとめることによって、土地をレジデンス/オフィス/ホテル/物流等の開発用地に拡大していきます。
再生事業に関しては、オフィスを中心に行っていますが、レジデンス/ホテル/物流等に拡大していきたいと思っています。
DX事業に関しては、様々なデータを入れることによって、不動産×DXの事業開発を含めたプロダクトを作っていきます。それだけではなく、AIを使って様々な新規の受託プロダクトを開発して、ビジネスを広げていきたいと思っています。
長期業績ビジョンに関しては、不動産の開発/土地の企画/再生事業/DX事業/新たな事業を開発することによって、事業を拡大していきたいと考えています。
2024年12月期 第2四半期決算ハイライト
今期の見通しについてです。
当社は12月決算であるため、第2四半期が6月に終わっています。第2四半期の決算ハイライトは、売上高が179億円、経常利益が9億円、レジデンスの販売戸数が1,300戸に対して437戸、土地の販売件数は15件に対して5件、オフィスビルの販売棟数は3棟に対して0棟となっています。今期は下期偏重であると期初からお伝えしていますが、現段階で上期の売上高は1/3程度です。基本的に第3四半期、第4四半期に竣工・販売を予定しており、順調に進んでいます。
レジデンスは3割強、土地の販売も3割、オフィスに関しては下期となるため、今後は第3四半期と第4四半期の数字が積みあがっていきます。基本的には、2024年11月に予定している第3四半期決算時にはほぼ全ての数字が社内的に整うため、業績予想の修正が必要となった場合はそこで開示したいと思っています。2022年と2023年は第3四半期決算の開示の際に、業績予想の上方修正をしています。
レジデンス・土地・オフィスビルの契約・決済状況について
当社の売上構成が2023年と比べて若干複雑になったため、見方を説明します。2023年までの売上構成は約95%がレジデンスでしたが、現在は土地/オフィスビルが加わったため、スライドの3列を同時に見ていただき、四半期の数字が組み立てられているとご理解いただければと思います。
レジデンスは一番上の列で、売買契約が終わって決済されるタイミングの図になっています。上期は394戸が契約・決済されました。下期には901戸の物件が完成し、契約・決済されるため、下期への偏りが大きくなっている状況です。
土地に関しては、今期は15件の販売を考えています。上期は5件、下期に10件(第3四半期/第4四半期に5件ずつ)という計画になっています。
オフィスビルに関しては、今期取得が完了している7棟の内、年内に3棟を売却する予定です。現在は、リノベーション等で今期取得した物件のバリューアップを進めています。下期偏重で第4四半期に1番大きな数字が積み上がりますが、2024年11月に予定している第3四半期の決算開示のタイミングで、概ね全ての数字が整うため、その段階で業績予想の修正が必要となった場合には開示を想定しています。
2024年12月期 四半期業績見通し
2024年12月期四半期の業績見通しについてです。
第1四半期/第2四半期の利益に関しては、計画に対して進捗が遅いように見えていますが、社内計画通りに進捗しており、第3四半期/第4四半期に物件の引渡・決済が大きく進む計画になっています。
仕入・販売状況(新築レジデンスパイプライン)
レジデンスに関するパイプラインについてです。
注目いただきたい情報は2点です。竣工物件/部屋数/環境認証の有無について、年ごとにまとめたパイプラインです。スライドで緑に塗っているところは、既に契約済みの物件で、完成してからの引き渡しとなるため、契約時期と引き渡し時期は少しずれるという点はご理解いただければと思います。
スライドは前回の開示データであるため、少し前のものになります。2024年12月期の新築のパイプラインは、計画が1,240戸に対し、実際は1,295戸と計画以上の販売物件があることが分かります。
スライドのデータを見ていただくと、竣工が遅れていないか、契約が進んでいるかが全て分かるようになっています。
2022年中期経営計画について(2022年2月10日開示済み)
今期が2022年中期経営計画の最終年になっており、当初の目標売上高が500億円、経常利益が50億円でしたが、2023年通期決算開示のタイミングで2024年12月期の売上高を600億円に修正しています。
外部環境の影響 為替・建築コスト
外部環境の影響についてです。
為替に関して、海外の機関投資家はマーケットの状況を折り込んだ上で交渉されており、当社としては130円から150円程度であればさほど影響がないと考えます。
しかし、資材価格及び建築コストに関しては非常に影響が出ています。2023年の計画よりも建築コストが今後も上がっていくことになるため、当社としては注視していかなければならないと思っています。しかしながら、建築コストが上がることによって、供給戸数は少なくなり、建った物件の価値は上がっていくと考えられます。
外部環境の影響 金利動向について
金利の動向についてです。
現在、利上げが行われています。景気の動向がインフレ基調で、金利も上がる中ではありますが、日銀の利上げ発言による為替ショックが大きかったことから、今後即座に金利を上げることは難しいのではないかと私自身思っています。物価指数と連動して、今後は金利も上がっていくことを考えると、実物資産である不動産のプレゼンスは上がっていくのではないかと考えています。
また、アメリカの金利が今後は下がるという局面に入っているため、当社としては非常にポジティブな影響があるのではないかと思っています。
株主還元
最後に株主還元についてです。
当社は株主還元に関して、少し変わった方針をとっています。基本は企業の成長を優先させながら、しっかりと株主還元もしていきたいと考えています。当社は今後も成長をしていく企業でありたいと考えているため、一旦は昨年と同等の100円で据え置いています。当然、業績は昨年よりも上がっているため、業績が上がれば配当金額も上げていきたいと思っています。第3四半期に通期の着地が見込めた段階で、配当金に関しては再度開示したいと思っています。
配当性向30%を1つの目標にしており、新たなエクイティの投資金額を期ごとに考えています。今期は20億円の新たなエクイティでの投資がなかった場合は、配当の増配に対応するというコンセンサスを期初から取っているため、2024年11月の段階で20億円の投資がなかった場合は、増配の可能性も十分にあると考えています。
流通株式時価総額に関する認識
流通株式時価総額に関する認識についてです。
当社は流通株式時価総額を年末までに100億円以上にするとしており、2024年の目標である経常利益50億円を達成することができれば、株価が3,500円から4,000円まで上昇する計画を東証に提出しています。今期の目標である売上高600億円、経常利益50億円をしっかりと達成し、IR活動を通じて今後の成長性を皆さんにご理解いただきながら、流通株式時価総額100億円をクリアしていきたいと考えています。それ以外のプライム市場維持基準は全てクリアしてるため、これが最後に残っている課題です。課題をクリアするために、今後も業績の進捗と成長を株主の皆様にしっかりと説明していきたいと思っているので、よろしくお願いいたします。
質疑応答
質問①:プライム市場維持基準の達成に向けて、特に注力していることがあれば、お教えください。
金:プライム市場維持基準において、当社が唯一達していないのが流通株式時価総額100億円です。現在の株価が約2,200円、2024年6月末時点の流通株式比率が36.2%なので、流通株式時価総額は65億円となっています。現在の流通株式比率のままと仮定すると、株価が3,500円を超えると流通株式時価総額が100億円を超えます。当社が業績を上げることで、流通株式時価総額100億円を今期中に達成できるように、事業をしっかりと進めながら、投資家の皆様とコミュニケーションをとっていきたいと思っています。
質問②:第2四半期の業績進捗については、決済のタイミングの関係等で下期偏重という認識でよろしいでしょうか。
金:おっしゃる通りです。期初の段階から資料には丁寧に盛り込んでいますが、第3四半期/第4四半期偏重の物件竣工と引き渡しになっているため、第1四半期と第2四半期は昨年に比べて低進捗となり、株価が低迷しているのではないかと思っています。
質問⓷:バルク販売の際、対象となる海外機関投資家の国の多さ、割合等を教えてください。
金:2年程前から、まとめてバルク販売を数10棟行っており、アメリカ系、ヨーロッパ系、アジア系、国内の機関投資家というように、バランスよく様々な国の機関投資家と取引をさせていただいています。当社としては一番高く評価してもらえて、共にパートナーとしてやっていける機関投資家さんと組むために、様々な国とコミュニケーションを取らせてもらい、売却活動をしています。
質問④:円高等の為替の影響について
金:私もその点は心配していましたが、機関投資家を中心に海外の方々は既に織り込んでいて、私が心配していた以上に2023年頃からターゲットはそんなに変わらないようです。どちらかというと東京の物件に資金を投下したいというニーズがある一方で、建築費の上昇により東京のアセットが減少しているという課題が再度浮上している認識です。来期以降のニーズも期待できるのではないかと思っています。
質問⑤:株式分割の実施について、どのように考えていますか。
金:様々な施策を検討していますが、現時点では可能性が低いと思います。現在の株価は2,000円前半ですが、当社はプライム維持基準をクリアするため、年内には3,500円以上を目指すIR活動をしていきたいと思っています。業績や今後の戦略については、本日ご説明したように自信があります。国内外の投資家にご理解いただけるようなコミュニケーションをとることが、私の使命だと考えています。
質問⑥:JPX日経中小型株指数構成銘柄に選定されたとのことですが、どのような点を評価されたとお考えでしょうか。
金:JPX日経中小型株指数構成銘柄は200社あり、主にROEやガバナンスの要素をもとに選ばれています。今回は組み換えの中で当社を選定いただきました。財務内容と戦略が評価され、証券取引所と日本経済新聞に注目企業として選ばれたと捉えています。
質問⑦:中長期的な成長の見通しと成長加速のポイントを教えてください。
金:日本を代表する不動産企業にしたいと思っています。2024年11月に開示する次の中期経営計画では、もう少し長期の方針と戦略を明確に示し、それに向かってどのように実現していくのかを投資家に説明できるように現在準備していますので、ご期待いただければと思います。
質問⑧:中間配当は検討されないのでしょうか。期末一括だと配当落ちが激しいので、少し心配です。
金:おっしゃる通り、配当回数が多い方が良いというお声もたくさん頂くため、検討したいと思います。しかし、今は成長フェーズであるため、当社としてはできるだけ事業の成長に資金を投入したいという考えもあります。当社としても、より多くの方に株主になっていただきたいため、ご意見をしっかりと聞きながら検討したいと思います。
質問⑨:金社長は創業社長とのことですが、どのような思いでこの会社を作られたのでしょうか。また、どのような夢やビジョンをお持ちですか。
金:当初は崇高な目標があったわけではなく、ビジネスで成功したいという純粋な思いからでした。上場してからたくさん勉強をさせていただく中で思っているのは、業界の中での圧倒的なNo.1を目指して、社会に還元できる企業を目指していきたいと思っています。