25/2/10【サークレイス】潮目が変わった!第2Q経常赤字が第3Qに黒転。 通期業績見通しに期待膨らみ2Q発表時400円台だった株価は4ケタに!

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    代表取締役会長 兼 社長 佐藤 スコット 氏 取締役CFO 古川 光瑛 氏
  • 提供
    サークレイス
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今回のセミナーでお伝えしたいこと

古川 光瑛 氏(以下、古川):会社概要や決算については、既に三井さんと佐藤のパートでお伝えしているため、一部割愛しながらご説明します。

サークレイスグループ

当社グループの構成についてです。

当社はSalesforce事業を中心に行っているサークレイス株式会社と連結子会社が2社あります。ベトナムにシステム開発及び運用サービスを担う合併会社Circlace HTとServiceNow事業を運営しているアオラナウ株式会社の2社をグループ子会社として保持しています。

AI&データイノベーション戦略、マルチプラットフォームサービス

当社は世界最先端のグローバルITトレンドに沿ったテクノロジーを採用し、業界業種含めて対応可能なサービスを積極的に拡大しています。スライドの左側にあるSalesforce、ServiceNow、AWS、Microsoftのみならず、今後はOpenAIなどさまざまなAI領域のテクノロジーに加え、データブリックスなどのようなデータ活用の分野も含めて、対応領域を積極的に拡大していきます。

エグゼクティブサマリー

エグゼクティブサマリーについてです。

当社が強調してお伝えしたいポイントをスライド上に4点でまとめています。まず、スライド左上の当社の収益の源泉となる対応可能テクノロジーについてです。当社は2023年12月まではSalesforceとAnaplanという2つのテクノロジーを中心に事業を推進していました。2024年1月からアオラナウによってServiceNow事業を展開し、M&Aにより買収したFTL株式会社を中心にAWSの領域も広げてきました。2025年3月期第3四半期からはこれらの既存領域に加え、Microsoft領域のサービス提供も開始しています。

 

続いて、スライド右上の売上高についてです。

 

売上高は連結ベースで前年同期比30.9%で、27億100万円を記録しています。第3四半期までの累計で、上場以来最高の数字及び増収率となっており、サービス範囲の拡大/事業拡大に伴い、大きく成長しています。

 

続いて、スライド左下の営業利益(連結)についてです。

前年同期はマイナス9,000万円でしたが、今期はプラス5,200万円となり、アオラナウが担っているServiceNow領域への成長投資を継続しながら、黒字に転換しています。

 

最後にスライド右下の営業利益(単体)についてです。

前年同期はマイナス4,500万円でしたが、今期はプラス2億3,000万円となり、前年第4四半期から継続して黒字を続けており、新たなサービス領域へ積極的な投資をしていくための堅調な財政基盤が整ってきています。

2025年3月期第3四半期 連結決算ハイライト(累計期間)

決算ハイライトについてです。

先ほど申し上げた通り、売上高はプラス30.9%と大きく成長しており、営業利益も黒字で着地しています。当期純利益もプラスの7,000万円で、非常に成長していると考えています。社員数は連結で358名となり、前期末から62名の新たな仲間を迎えて事業を展開しています。

 

2025年3月期の連結業績予想値に対して、売上高・営業利益・当期純利益の全項目において計画通り推移しています。

損益計算書サマリー(累計期間)

損益計算書のサマリーについてです。

売上高は30.9%と大きく成長しており、内訳はコンサルティングサービス・SaaSサービスともに大きく増収しています。アオラナウ事業については、2024年1月から事業を開始してちょうど1年が経過したところですが、9ヶ月で3億3,700万円の売上を上げており、順調に積み上げを進めています。2024年5月14日に公表した今期の連結業績売上高計画値は36億500万円で、その数字に対する進捗率は74.0%となっています。当社は下期偏重のビジネスモデルとなっており、例年、下期である第3四半期・第4四半期に売上が拡大していく傾向にあることから、74.0%という進捗率は非常に順調な数字であると考えています。

連結業績推移

四半期ベースでの連結業績推移についてです。

今期第3四半期の売上高は10億400万円となり、前年同期の7億1,100万円からプラス41.1%と大きく成長しています。営業利益率に関しても、前年のマイナス8.7%からプラス8.0%と大きく向上しており、アオラナウ事業への成長投資を継続しながら黒字で着地しています。

収益性(連結)

収益性についてです。

営業利益は前年はマイナス6,200万円でしたが、今期は3ヶ月で8,000万円と黒字で着地しています。第2四半期に続き、継続して黒字を記録しています。また販管費についても、四半期を経るごとに順調に販管費率が減少しており、デリバリーの効率性が向上しています。

サークレイス単体 業績推移

サークレイス単体における業績推移についてです。

サークレイス単体における売上高は、前年同期比でプラス18.3%と順調に成長しています。営業利益は、稼働率の向上と継続した経費の見直しにより、前年同期比からプラス1億1,600万円と大きく改善しています。営業利益率は11.8%となり、前期の12.2%に続いて10%を超える数字を達成しています。

コンサルティングサービス

コンサルティングサービスにおける業績推移についてです。

コンサルティングサービスの売上高は、前年同期比16.9%と順調に成長しています。コンサルタントの稼働状況を数字で定量的にモニタリングする体制を構築したことにより稼働率が改善し、それに伴い利益率も四半期を経るごとに向上しています。2024年8月、大阪に新オフィスを開設したことにより、関西圏での新規案件も増えてきています。また、生成AIに関連した新たなサービスもいくつかリリースしています。人員数は第3四半期末で258名となり、通期の売上高に向けた採用は順調に推移しています。

SaaSサービス

SaaSビジネスの業績推移についてです。

SaaSサービス「AGAVE(アガベ)」の売上高は、前年同期比56.4%と大きく成長しています。「AGAVE」の契約ユーザー数は1万人を突破し、その後も順調に契約ID数を増加させています。「AGAVE」は海外人事労務に特化した専門性の高いクラウドサービス及びストック型ビジネスであるという強みを背景に、継続した新規顧客の獲得に加え、それに伴う導入支援サービス関連の売上高も順調に増えています。

アオラナウ(連結子会社)

ServiceNow事業を扱うアオラナウの業績についてです。

アオラナウは2024年1月より事業を開始し、事業開始からちょうど1年が経過しています。2025年3月期の通期計画に対して、売上高・人材採用ともに計画を上回り、順調に推移しています。第3四半期における売上高は1億6,200万円となり、第2四半期からプラス76.7%と飛躍的に成長しています。第2四半期の営業利益はマイナス6,800万円でしたが、売上高の増加により第3四半期はマイナス1,900万円と大幅に改善しています。また、第3四半期の12月には初めて単月の黒字に転換し、利益をもたらす事業へと成長しています。

連結貸借対照表サマリー

連結貸借対照表についてです。

当社は2024年3月期第3四半期より、連結決算に移行しています。自己資本比率は56.9%と高い水準を保持しており、財務健全性に懸念はありません。

トピックス

第3四半期に発表した主なニュースリリースについてです。

先ほど佐藤からもご説明した通り、Salesforceの自律型AIエージェント「Agentforce」のリリースを受け、導入・構築を全面サポートする新サービスの提供をいち早く開始しています。「Agentforce」の導入・構築サービスを通して、お客様のSalesforce活用による投資利益率の最大化及び人的資本経営の推進を支援します。

 

 

生成AIとMicrosoft Power Platformの融合による企業DX包括支援の新規事業についてです。

エグゼクティブサマリーでもご説明した通り、当社は第3四半期からMicrosoft領域におけるサービスを開始しました。生成AI技術とMicrosoft Power Platformを活用し、企業のデジタルトランスフォーメーションを支援します。

 

 

川崎重工グループの情報子会社であるベニックソリューション様との協業開始についてです。

当社とベニックソリューション様はSalesforce社の自律型AIエージェント「Agentforce(エージェントフォース)」を活用した、DX推進を目的とした協業を開始しました。これにより、次世代ビジネスモデルの創出と社会課題の解決に取り組んでいきます。

 

 

連結子会社アオラナウにおけるトピックについてです。

アオラナウは、従業員接点を変革する生成AIソリューション「AoraConcierge(アオラコンシェルジュ)」の提供を開始しました。生成AIを活用したユーザーフレンドリーなServiceNow連携のインターフェースにより、直感的な操作性でServiceNowへの複雑な入力工程を削減し、従業員満足度の向上に寄与します。

2025年3月期 業績予想

今期の業績予想についてです。

当社はサークレイスグループ内のSalesforceやServiceNowをはじめとする事業における、それぞれの拡大及びシナジー創出を通し、前期比プラス25.8%に相当する売上高36億5,000万円を計画しています。中長期的な事業成長のための投資を継続しながら、売上高に対して5.0%の営業利益率を計画しています。先ほど佐藤からご説明した通り、現在は計画に対して順調に推移しています。

質疑応答

質問①:東証プライム市場への上場基準を十分に満たす利益を確保するとのことですが、達成に向けた自信はいかがでしょうか。

 

佐藤 スコット 氏(以下、佐藤)中期経営計画で定めた数字の修正は検討していないので、中期経営計画の内容通りに理解していただければと思います。個人的には、100億を2030年に達成というのは少し遠いので、心の中ではもっと早く達成したいと思っていますが、資料には書けないのが現状です。

 

 

質問②:約2年前に開発プロジェクトの納期遅延がありましたが、現在はどのように対策されていますか。また、その対策はアオラナウにも機能しますか。

 

佐藤素晴らしい質問をありがとうございます。遅延またはプロジェクトが遅れることは、この事業の最大のリスクであり、マネージメントにおいて一番重要な点だと思っています。お客様側の遅れについては、当社がコントロールできないこともありますが、プロジェクトを進める中の遅延や問題の発生は、できる限り最小限にしたいと思っています。そのため、2年前にプロジェクトマネジメントオフィスというものを作ってプロジェクトの内部監査のようなことを定期的に行っており、プロジェクトの問題を早めに解決できるようにしています。もちろん、アオラナウでも同じように行っています。

 

 

質問③:ベニックソリューション株式会社(川崎重工グループ)との協業について

 

佐藤当社は川崎重工様と直接仕事はさせていただいていませんが、ベニックソリューションという川崎重工グループの情報子会社と連携をさせていただいており、Salesforce社の「Agentforce」をお客様に提供した初めての事例となります。「Agentforce」は導入して終わりということではなく、一度事例を作り、それを広げていくことができる事業であると考えています。そのため、ファーストステップであるとご理解いただければ幸いです。

 

金融アナリスト 三井 智映子 氏(以下、三井)ファーストステップということは、セカンドステップ、サードステップも期待してよろしいでしょうか。

 

佐藤AIエージェントは、イエスかノーかという話ではなく、どの機能をAI化するのかがポイントとなるため、徐々に広げていくことが重要です。うまくいかなければ前に戻すということもできるため、繰り返し工夫していくものとご理解いただければ幸いです。自律型AIを使った方が良い仕事と、人が行った方が良い仕事や他の技術を使った方が良い仕事に分かれていくと思うので、そのような考え方で自律型AIを広げることが正しいと思っています。

 

 

質問④:Microsoft事業とは何でしょうか。

 

佐藤Microsoft事業というと、ExcelやWordだと思う方が多いかと思いますが、Microsoftは様々なITテクノロジーに投資しています。Microsoftの上手なところは、全てパッケージで販売しており、例えば「Microsoft365」というプロダクトを買うと様々な機能が付いてきます。Microsoftにおいて強化されているのは、セキュリティです。しっかりとしたセキュリティの後ろで様々な機能が付いてくるため、「Microsoft365」が入っていれば、ある程度のセキュリティが担保された環境で様々なことを試すことができるという特徴があります。

 

その中で、Microsoft Power Apps最も強化している分野です。「Microsoft365」の中に業務フローなどを自動化して動かすための機能が付いており、それを上手く使うお客様が増えています。例えば、SalesforceとServiceNowとMicrosoftt365の3つを使いながら全ての業務を自動化するという考え方のお客様も増えているため、それら機能を一緒に使用することができるような体制にしたことが、Microsoft事業の一つの大きなポイントです。

 

2つ目に、MicrosoftのTeamsにおいても技術が進化しています。今後はTeamsのチャットにやって欲しいことを入力すると、自律型AIがサポートするような環境になっていきます。当社はそういったテストもしており、例えばSalesforceやServiceNowを別々に動かすのではなく、Teamsに指示を入力すると連携しているSalesforceやServiceNowに自動入力するような環境も実現できます。そのような点からもMicrosoftはキーポイントになっていくと思っています。

 

 

質問⑤:株価がうなぎ登りで1年で倍くらいになっていますが、何がきっかけですか。また、目標株価はどのように考えていますか。

 

佐藤株価が上がったことは当社が直接関わっているわけではなく、皆さんに買っていただいていることが一番のポイントだと思いますが、当社の事業内容や活動の結果をお知らせすることが、当社の大きな役割だと思っています。業績の回復に伴い、PR活動も強化しており、特にこの半年間は当社の事業内容や方向性についてご説明する機会が増えたと思います。また、株主の皆様にもご説明する環境が増えたことが株価の変化につながったと思います。

 

株価対策としては、1,000円に届くことよりもロングタームで伸びていくことが重要だと思っています。本質的には、お客様の役に立ち、評価していただくことが、結果的に売上や利益に繋がっていくと考えているため、そういった積み上げをしていくことがポイントだと思います。その中で、社員満足度や社員が楽しい環境で働けていることなども踏まえた上で、株価が決まると考えています。結果として、株価が1,000円に達したことは非常に嬉しいですが、それよりも10年後にさらに大きな会社になっている方がポイントですので、ショートタームではなく長くしっかりと成長ができる体制を築きたいと思います。

 

 

質問⑥:株主還元についてお教えください。

 

佐藤株主優待や配当については取締役会でも議論しており、どのパターンが一番良いのかを引き続き議論していきます。今の時点では配当を実施するよりも、投資をして事業を広げていくことにフォーカスしているため、ご理解いただけますと幸いです。株主還元については、もう少し会社が大きくなって安定してから検討したいと思っていますが、今のところは成長投資をさせていただきたいという思いがあります。

 

 

質問⑦:営業利益が黒字転換しましたが、通期に関しては達成できるのでしょうか。

 

佐藤当社の事業の特徴は、上半期は売上の伸びが少なく、下半期で追い上げていく傾向があります。通期の業績予想に関しては、今の時点では数字を変更する予定はなく、順調に進んでいるため、期待していただければと思っています。

 

 

質問⑧:パソナが1月14日に下方修正を出しています。グループ内での取引において、サークレイスの売上や利益率に悪影響はありますか。

 

佐藤パソナは当社の筆頭株主であり、連携を取っていますが、取引としては10%を切っており、パソナと当社事業の連動は全くないため、心配ありません。

 

 

質問⑨:「今後の業績拡大は子会社のアオラナウ次第」とYahooファイナンスの掲示板のコメントで投稿がありましたが、詳しくお教えください。

 

佐藤今年はアオラナウが非常に伸びてくれました。日本市場ではServiceNowが非常に広がっており、引き続き伸びていくと思います。今の日本企業は様々なテクノロジーを同時に使う傾向があるため、そこで当社がどのように提案・提供できるかがポイントになると思います。アオラナウのServiceNow事業は今年も来年も伸びていくと思いますが、2・3年の話ではなくて、お客様が全体としてどのような事業状態になっていくのかがポイントとなるため、当社も問題なく順調に伸びていくと思います。

 

 

質問⑩:今期はなぜアオラナウの採用調整を行う必要があったのでしょうか。ServiceNowは伸びており、人材投資をしても良い段階かと思っています。デリバリー体制や教育が整っていない/今期の利益調整であればいいのですが、PMレベルの採用が進んでいないのであれば、今後の未経験者採用が進まず、人材増員が頭打ちになるのではないかと懸念しています。

 

佐藤採用は止めておらず、むしろ積極的に進めています。会社を立ち上げて最初の1年目は、50名くらいが最もハードルが高いと思います。ServiceNowの場合、規模の大きいお客様が多いため、勢いだけで社内体制(規模)を拡大させるわけにはいかないのが現状です。そのため、当社は足元を整えながら事業を広げていくことが重要だと思っているため、来年の飛躍に繋げるために体制の整備に取り組んでいます。採用の停止や人員調整をしているわけではなく、積極的に採用する考えですが、サービス提供の質が落ちては意味がないため、バランスを取りながら体制を整えています。ご安心ください。

 

 

質問⑪:公募増資の実施は考えていますか。

 

佐藤現時点では、キャッシュフローもプラスであるため、新しい増資が必要だとは思っていません。アオラナウを作った時に、ServiceNow自身にも一部株式を持っていただいたことでVCのお金も残っており、そのお金を使わなくても現状は回っているため、お金が必要というよりもオペレーションを整えることができれば、まだまだ成長できると思っています。

 

 

質問⑫:Salesforceなどの海外サービスを活用する際に、関税の影響はありますか。

 

佐藤ServiceNowやSalesforceに対する関税というよりも、当社のお客様はグローバルに展開しているお客様が多いため、サプライチェーンや工場をどうするかという話が出ています。そういった時に、グローバルのシステムを使った方が効率よく変化することができるため、関税は当社にとって追い風になるのではないかと考えています。最新テクノロジーを使ってグローバルに対応するというニーズは増えていくはずなので、追い風になると思います。

 

 

質問⑬:前回のセミナーで、「ベトナムでの事業が円安の影響であまり順調ではない」とおっしゃっていましたが、その後は何か対策を行われたのでしょうか。現在の状況はいかがでしょうか。

 

佐藤前回のセミナー時点では、ベトナム事業は上手くいっておらず、全部やり直しという勢いで進めていましたが、この3ヶ月間でベトナム事業に注力した結果、非常に上手くいき始めました。まだまだ規模は小さく、そこまで数字に影響があるわけではありませんが、オペレーション的にはスムーズになってきました。新年度頃から期待できる事業になっていくのではないかと思っています。しかし、ベトナムで行うことで安くできるという話ではなく、技術レベルや仕事の質をしっかりと上げていく必要性があります。「安いからベトナムに持っていく」というよりも、「優れた技術者がいるからベトナムに持っていく」という考え方に切り替えて進めています。

 

 

質問⑭:AIの市場環境と御社が目指す方向性についてお教えください。

 

佐藤現時点では、AIによって人々の業務効率は上がっているわけではないと思います。結果的に少しずつ伸びている部分はあると思いますが、業界が変わるほどAIが発達しているわけではありません。とはいえ、AIは必ず普及するものだと思っているため、今は少しでも試して、慣れていくステップだと考えています。

 

当社の事業はAIが進んだからといって、短期間で数字が大きく変わることはないと思いますが、数年経つとAIが根本的なところにあると思います。AIがどれほど発達しても、必ずきれいなデータを持っていなければいけないため、きれいなデータを持つための機能が非常に重要だと思います。例えば、コールセンターにはマニュアルがあると思いますが、マニュアルがしっかりとアップデートされていれば、AIの機能は上手くいきます。しかし、マニュアルが存在せずに俗人化している場合、AIは上手くいきません。AIを上手く使うために、当社はデータの保存方法やガバナンスを重視して進めています。

 

 

質問⑮:黒字化となった御社の一番の強みをお教えください。

 

佐藤当社はグローバル企業と取引をさせていただいているため、最新技術を使うことを大切にしています。お客様との直接契約がほとんどであるため、お客様のニーズを直接聞くことができる点が大きなポイントです。お客様のニーズを聞くことができれば、対策を取ることができ、そういった活動が価格や利益率に反映されると考えているため、お客様と直接取引をしながら、社員の教育をする体制を引き続き取っていきたいと思っています。

 

社長のメッセージ

佐藤:私は2024年4月からサークレイスの社長をしています。サークレイスの立ち上げ時である2012年当時、Salesforceという技術を日本で使い始めた最初の方のユーザーでした。Salesforceは1999年にできた会社で、日本企業が使い出したのは2015年あたりであったため、ギャップがありました。このように、アメリカの最新技術が日本に出てくるのは、2、3年後、遅い場合は5年後というようなペースでした。

 

生成AIは14ヶ月前に出た言葉ですが、今は皆さんが普通に使う言葉となっています。AIエージェントというキーワードも2024年9月にSalesforceのイベントで出た言葉で、前回の決算発表の際に私がAIエージェントという言葉を少し使いましたが、その頃はまだ誰も使っていなかった言葉が3ヶ月後には知らない人はほとんどいないくらい広がっています。今までの日本は少し遅れて進んでいましたが、今の日本企業はものすごい勢いで追い上げており、ITテクノロジーに対する投資をものすごくしていると感じます。ITテクノロジーの進化に対応する会社が非常に重要であり、当社はそこにフォーカスして日本企業を助けていきたいと思っているため、引き続きよろしくお願いします。

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