26/8/12【サークレイス5029】売上高は順調に推移 本業における収益性の改善が進捗

  • スピーカー
    代表取締役会長 兼 社長 佐藤 スコット 氏 執行役員CFO 兼 経理財務部長 山本 直一 氏
  • 提供
    サークレイス株式会社
    ホームページ

はじめに

執行役員CFO 兼 経理財務部長 山本 直一 氏(以下、山本):2026年6月末よりCFOに就任した山本です。本日発表した2027年の第1四半期決算説明資料を使ってご説明します。

エグゼクティブサマリー

エグゼクティブサマリーについてです。

収益の源泉となる対応可能テクノロジーについては、先ほど佐藤よりご説明した通りであるため、割愛します。連結売上高は12億4,200万円、前年同期比プラス24.1%で、進捗率は前年を若干上回る数値で推移しています。連結営業利益はマイナス7,900万円で、新規ツール開発への投資など、一時費用の影響で損失という形になっていますが、本業における収益性の改善が進捗しています。営業利益率は、3年連続マイナス6.4%と変わらない数値となっています。

2027年3月期 第1四半期 連結決算ハイライト

第1四半期の連結決算ハイライトについてです。

売上高、営業利益は先ほどお伝えした通りです。親会社株主に帰属する四半期純利益は、マイナス3,400万円という結果となりました。昨年よりも若干悪い結果となっていますが、本業による収益性は改善しているため、今後回復可能である数字だと考えています。社員数は381名で、2026年3月期末と比べて11名増えています。新入社員等も含めて、成長に向けた人材投資と組織体制の強化を、引き続き継続してまいります。

損益計算書サマリー

損益計算書サマリーについてです。
AI&Data InnovationおよびSaaSサービス(AGAVE)は、共に増収という結果となりました。ServiceNow事業およびSaaSサービス(AGAVE)の進捗が利益成長に寄与しており、このような結果となっています。粗利益の数字が前年よりも悪くなっている理由は、前年同期はトレーニング中で販管費に計上していた人件費を売上原価に振り替えたため、売上総利益額が減少しました。この影響額が6,000万円であり、今回の利益が減った理由になります。

売上高推移(連結)

売上高推移についてです。

売上高は12億4,200万円で、第1四半期で見ると上場来最高を記録しています。「Salesforce」「ServiceNow」「Microsoft Azure & MSPP / xP&A」「SaaSサービス(AGAVE)」のすべてにおいて、前年比増収となっており、グループ全体における成長領域の拡大が継続しています。

収益性(連結)

収益性についてです。

スライドは2026年3月期との比較です。Salesforce事業では、事業構造改革を推進した結果、利益増となりました。ServiceNow事業およびSaaS(AGAVE)事業の収益性は引き続き向上しており、グローバル事業も前年同期と比べるとプラスを維持してきました。AI関連投資により、前年同期比でマイナスとなりましたが、本業における採算は改善傾向が継続しています。

Salesforce事業

各事業についてです。

Salesforce事業は、売上高が8億円、前年同期比プラス8.8%の増収となり、前年同期を上回って着地しています。市場環境の変化に対応しながら、カスタマーサクセス(保守運用/定着化)領域を中心に、AIデータ活用による業務改善案件が拡大しており、このような結果となっています。

ServiceNow事業

ServiceNow事業についてです。

売上高は3億3,000万円、前年同期比プラス84.4%と今年度も高い増収を維持しており、当四半期も高成長です。AIエージェントを活用した新規サービスの開発提供を推進し、顧客企業のDX、業務変革を支援するAI関連案件が拡大しています。採用については順調に進捗しており、AMSの提供体制や内製化・運用高度化支援を強化し、新規顧客の獲得と顧客基盤の拡大を推進してまいります。

SaaSサービス

SaaSサービス(AGAVE)についてです。

売上高は5,400万円、前年同期比プラス35.3%の増収で、成長を継続しています。契約ユーザー数は1万2,700IDとなり、9.7%増えています。特に、海外給与計算サービスは2,119IDとなり、前年同期と比べて56.8%と高い伸長をしており、成長を牽引しています。また、発売から10年を迎え、画面デザイン(UI)をリニューアルしています。ユーザーイベントや定期セミナー、導入事例の公開を通じて、顧客接点の強化と新規顧客獲得を見据えた活動を推進してまいります。

連結貸借対照表サマリー

連結貸借対照表サマリーについてです。

子会社(アオラナウ)の株式の追加取得により、資本剰余金が減少していますが、ServiceNow事業は急激に成長しており、今後の取り込み比率を上げることはプラスであると考え、先行投資の位置づけで追加取得しています。この影響により、資本剰余金が減少して自己資本比率は低下しましたが、44%を維持しています。その他の理由については、記載の通りです。

サークレイス、社内AIエージェント社員を積極的に採用

当社では社内AIエージェント社員を積極的に採用しており、現在は3名います。「CDX-one」に加え、「EVAN」というPMO業務の自動化・高品質化を担うAIエージェント社員を採用し、社内業務の自動化・高度化を推進しています。

厚生労働省後援 日本の人事部「HRアワード2026」に、サークレイス株式会社のAGAVEが入賞

厚生労働省後援の日本の人事部「HRアワード2026」にAGAVEが入賞しました。2026年7月14日にリリースしている情報で、現在HRアワード公式サイトにて投票が実施されています。最優秀賞、優秀賞が10月に発表される予定で、もし機会がありましたらご覧いただき、投票していただけますと幸いです。

 

2027年3月期 業績予想

2027年3月期の業績予想についてです。

5月に通期決算を発表した時から特に変わっていません。こちらの数字を推進してまいりたいと考えています。

2027年3月期売上高構成

売上高構成については、Salesforce事業が33億2,000万円、ServiceNow事業が16億円、Databricks/Microsoft/xP&Aが5億4,000万円、SaaSサービス(AGAVE)が2億4,000万円という形で、すべてにおいて2桁の増収を計画しています。

2027年3月期収益構成

2027年3月期の収益構成についてです。

2026年3月期から各事業がプラスに転じていることから、5億7,000万円を達成したいと考えています。営業体制の強化により、販管費の増加が若干ありますが、それを吸収できるくらいの利益を確保したいと考えています。

サークレイスグループおよび出資先(出資予定先)の全体像

サークレイスグループの出資先についてです。
サークレイス、アオラナウ、サークレイスベトナムに加え、グループ会社としてSynthesyおよびarcbricksという2社があり、良好な関係が築けています。特に、arcbricksについては今後の伸びが期待できると考えています。さらに連携を密にして、グループ全体の売上増加につなげていきたいと考えています。

質疑応答

質問①:第1四半期は営業赤字ですが、計画通りと考えていいのでしょうか。また、通期目標を達成できる自信はどれくらいでしょうか。

 

佐藤 スコット 氏(以下、佐藤)第1四半期は、事業に対しての黒字を強化しており、事業自体は良い体制になってきています。今回AI投資によって少し赤字になっていますが、必ずリカバーできると思っており、それ以上の収益になることが今期中に見込まれるため、今年の通期目標は達成できると思っています。

 

 

質問②:社内でのコーディングAIの活用状況を教えてください。以前は試しているところという回答でしたが、AIエージェントはかなり進化しましたが、状況はいかがでしょうか。

 

佐藤コーディングAIについては、引き続き必要に応じて使っています。特に、DatabricksではコーディングAIを結構使っています。現時点では、社内でどのようにAIを使うかに集中しており、私たちとしてはデータ側に重点を置いています。多くのお客様はどのAIを使って、集まってきた膨大なデータを活用すればよいかが分からないという課題を抱えています。どのようにデータを守り、どのAIを活用するかが大きいポイントになるため、事業自体はそちらの方が大きな柱になっていくと思っています。ライブコーディングを使って、そのようなものを開発していくことはゼロではありませんが、私たちの事業はデータの活用側にフォーカスしているため、そちら側の方が売上や利益への影響が大きいと思っています。ライブコーディングの技術は引き続き伸びているため、面白い分野だと思っています。補足として、アメリカで、ある面白い技術を持っている会社があります。日本のAS400といった古い技術を使っている企業が非常に多いため、リバースエンジニアしてAIのコードで作ってくれるようなツールが出てきています。そういうものも社内で研究し、上手く日本企業に提供できないかということを進めています。ライブコーディングではないかもしれませんが、リバースエンジニアリングのようにAIを使ってコードを分析することを積極的に行っているため、その分野は今後も期待できるのではないかと考えています。

 

 

質問③:投資家としては、AIが既存SaaSを代替するリスクと、逆にAIによって御社の市場が広がる可能性の両方があると思っています。サークレイスはAI時代に代替される側ではなく、恩恵を受ける側だと考える理由を教えてください。

 

佐藤その部分に対して、大きく二つの対応をしているつもりです。一つ目は、社内でAIの技術を研究しており、データ側に集中していることが大きなポイントだと思っています。AIテクノロジー自体は、アメリカと中国を中心にLLM(大規模言語モデル)が非常に強いですが、日本でもこれからLLMに上手く対応して、AIを活用していけると思っています。データがどこにあるか、どのようなデータがあるのか、どのAIを使えばそのデータが活用できるのかということがビジネスになっていくと思っています。そこに対応できるような事業にしていくことが何よりも重要だと思っているため、そこに注力しています。二つ目は、お客様との直接契約を獲得することに注力しています。現在、9割以上のお客様が直接取引です。お客様の声を直接聞いて、それに対応させていただいています。SaaSからAIに切り替えたいというお客様や、SaaSを使いながらAIを使いたいというお客様がいます。そういったお客様のニーズを理解しながら、対応することが重要なポイントになってくるため、お客様の声を直接聞いて対応できる体制が重要だと思っています。私たちの営業体制や契約の取り方は今後も変わらず、お客様と直接契約することに注力します。以上二点に注力して、SaaSからAI時代、または一緒になっていく時代に対応していこうと思っています。

 

 

質問④:今後、Salesforce関連のビジネスをどのように成長させていくのでしょうか。

 

佐藤Salesforce事業は、今年になって一番伸びていく事業だと考えています。日本の場合は、Salesforceを使っていない会社が非常に少なく、ほとんどの大企業で使われており、中堅でも多く使われています。Salesforceを営業管理として使うお客様だけでなく、基幹システムとして使っているお客様が非常に多いため、そこに様々なデータが集まっており、それらをどうやって活用していくかがお客様の課題となっています。データを次のステップに持っていくために、何をしたらいいのかという話は非常に多いです。そこでDatabricksとの連携がポイントになってきます。Salesforceだけで動いている会社はほとんどゼロで、SalesforceとSAPまたは他のアジュールやクラウドを使っているパターンが非常に多いため、SalesforceのデータとSAPの両データをDatabricksの環境に持っていき、分析やAIにかけていきたいというお客様が非常に多いため、それに対応できるような体制にしています。また、そういったお客様のニーズを理解することが重要だと思っています。今までのSalesforce事業を営業管理ツールとして使用していたお客様が多かったかもしれませんが、そこからデータを引っ張って他のデータと掛け算することが今後は大きく伸びていく柱だと思っているため、それに対応できるような体制を作ることがポイントになっていきます。

 

 

質問⑤:今後の海外展開が気になります。

 

佐藤海外展開は、今のところベトナム以外はありません。現在、日本国内のマーケットが非常に活発で、日本企業がAI環境に対応するためのサポートをすることに注力しています。当社のお客様が海外と連携したいという案件はゼロではないため、その時はパートナーを組んで対応しています。現在でも、インドの会社とは連携しながら、グローバル対応できる体制は保っており、そういった案件が出てきた場合は、連携して対応できるため、直接事業を海外で広げていくことはないかもしれませんが、パートナーと連携して対応することは重要だと思っているため、引き続き強化していきます。

 

 

質問⑥:AI開発をする優秀な社員が多数在籍されていると思いますが、入社にあたり一番重視することは何でしょうか。また、新入社員に一から教えるのか、それとも大学から学んでいる方を採用しているのでしょうか。

 

佐藤人材は何よりも重要だと思っています。どういった人材を入れることが一番重要かという点がポイントになっています。今までは、ITというとコーディングができる、テクノロジーに興味があるという点がポイントで、そういう人を採用してきたかと思いますが、AIができてきてからは、テクノロジーについて詳しいことはもちろん重要ですが、多く必要かというとそうではありません。私たちの今の事業は、お客様のニーズを聞きながら対応することなので、提案できる、プロジェクトを守るというスキルが非常に重要となります。社内でコミュニケーションが取れるだけでなく、お客様と上手くコミュニケーションを取れるスキルがポイントになっています。AI時代になると、今までは業務や業界のノウハウはコンサルタントだけで良かったものが、何かをAIに教えていくためには業務や業界のノウハウがマストになります。今までは請求書を作る担当やオペレーション業務のようなスキルはあまりITと連携できませんでしたが、AI時代はそのようなスキルが何よりも重要で、AIを上手く育てていくために業務スキルが重要になるため、そういった方にAIのスキルを教えていく方が、AIができる人に業務を教えるよりも楽なので、そういった点を採用に反映していますし、お客様に対してのリスキリングを含め、そのような流れに変化しています。

 

 

質問⑦:社員数が11名増えている理由が、「成長に向けた人材投資」と「組織体制強化」とのことですが、具体的にどのように組織体制を強化するのでしょうか。

 

佐藤社員数は社内のKPIに置いていません。AIエージェントが増えたら社員数が減るのか、一人当たりの効率をどのように上げたいのかという議論になってしまうため、社内では社員数におけるKPIは置いていません。業務スキルが必要で、業務の人たちの中で、AIをやりたい人を増やしており、テクニカルしかやりたくないという人が減ってしまうため、そのバランスを取るためにプラス11人となっています。人数自体が重要というよりも、どのようなスキルがあって、どのようにお客様の対応ができるかということがポイントとなります。もう一つの大きなポイントは、パートナーと一緒に取り組むことが何よりも重要です。例えば、全業界のスペシャリストを社内だけで保つことは絶対にできないため、私たちが強い業界は私たちの社員が担当し、私たちが弱い業界はパートナーと組んで対応することが重要になってきているため、パートナー戦略をこの2年間強化しています。ネットワークがしっかりと構築できているため、社員数が増えなくても売上は伸ばしていける体制になっています。そこが数字だけでは見えない部分だと理解していただければ幸いです。

 

 

質問⑧:自己資本比率は40%台となっていますが、満足されているのでしょうか。60%くらいは欲しいです。

 

佐藤自己資本比率のKPIを取っていないため、ご意見、ありがとうございます。6割以上にできるような体制を整えていくので、よろしくお願いします。

 

 

質問⑨:株価について、どのような対策を考えているのでしょうか。

 

佐藤私も株主なので、株価が上がってくれるのは大変ありがたいです。どうやって株価を上げていくのかが重要だと思っており、今の日本市場を見ると、IT業界は変化が起きている時期であるため、売上をAI関連で伸ばしていくことが一番のプライオリティだと思っています。どのような分野で売上を伸ばしていくかという点に一番のプライオリティを置いています。利益や株価はその次に重要なことなので、引き続きフォーカスしていきます。売上だけではいけないということは理解しているため、バランスを含めて取り組んでいきたいと思います。

 

 

質問⑩:無配は今後も続くのでしょうか。

 

佐藤今のところ、配当の見込みはまだできていません。もう少し待っていただければと思います。

 

 

質問⑪:他社との差別化が難しい部分もあると思いますが、今後優位性をさらに高めるための策はありますか。

 

佐藤他社との差別化は明確になってきていると思っています。現在、SalesforceやServiceNowの両方を専門性高く取り組んでいる会社は、市場の中でゼロに近いと思っています。この2つを中心にAIとデータの事業にフォーカスを切り替えている事業は非常にユニークであるため、私たちの事業は他社と少し違うということを理解していただきたいと思います。その中で、私たちのお客様はグローバルに対応していきたい企業ばかりなので、グローバルスタンダードのテクノロジーをしっかり使えることに注力しています。グローバルのテクノロジーやグローバルで使われているAI、そのデータ基盤とデータをどのようにガバナンスを効かせていくか、という点における専門性の高い会社と理解していただければと思います。そういった会社はあまり存在しないため、他社との差別化としてご理解いただければと思います。

 

 

質問⑫:ServiceNow事業が今回の決算でも大きく伸びていますが、今後もこの成長は続きそうでしょうか。

 

佐藤今年の第1四半期は84%伸びています。おそらくアオラナウのメンバーもこの配信を見ており、引き続き84%伸びると回答したら、そんなことはないと言われると思います。その伸び率が実現したら良いと思いますが、伸び率を維持するにはなかなか難しい数字だと思います。しかし、マーケットは伸びており、市場環境は良いと思います。アオラナウとしてはサービス事業の中でNo.1の開発会社を目指しており、そこは狙えると思っています。規模だけを大きくするのではなく、質やお客様のニーズに対応できる体制が何よりも重要だと思っているため、そういう部分にフォーカスを当てて、事業を伸ばしていきたいと思っています。

社長のメッセージ

佐藤:今晩から1週間アメリカに行ってきます。日本の場合、AIをどのように使えばいいか、使う・使わないという議論がまだ多いと思いますが、アメリカの場合、どのAIを使えば一番効率良く、低コストでできるかという技術も非常に伸びてきており、中国のKimiやDeepSeekを使っているアメリカ企業も非常に増えています。AnthropicやOpenAIだけではなく、グローバルのAIを使う会社がアメリカでは出てきているため、そういったスキルも身に付けていかなければならないと思っています。グローバルで考えていくことがポイントだと思っているので、グローバルで考えた時にAI事業はどのような形が良いのかということをアメリカから学びながら、引き続きお客様に提案していきたいと思います。

Copyright © events co.,ltd. All Rights Reserved.